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不完全?大いに結構。完璧を目指す?もうやめよう

完璧主義は生き残れない

· Education,LinkedIn

完璧を目指すのをやめよう。これでは生き残れない。では目指すことは?

完璧を目指そう!とずっと教育を受けてきました。100点がゴールの世界です。では満点ではなく、合格点を目指す社会はどうでしょうか?前者は成長期や安定期には成功の象徴でしたが、今のような明日の見通しがつかないようなVUCAの時代ではどうでしょうか?後者の方が圧倒的に生き残れるでしょう。

* VUCAとは不安定な時代を示す略語で、「Volatility(ボラティリティ:変動性)」「Uncertainty(アンサートゥンティ:不確実性)」「Complexity(コムプレクシティ:複雑性)」「Ambiguity(アムビギュイティ:曖昧性)」の頭文字をまとめたもの。社会やビジネス環境を示すもので、冷戦時代の状況を示すもものとしてアメリカ合衆国の軍隊で使われた。1900年代により一般利用が進んだ。

完全を目指すかわりに、「不完全でも、とにかく行動」のこの一言に尽きると思います。ではどんなメリットがあるのでしょうか?Beauty in imperfectionの時代とも言えます。

不完全?大いに結構。完璧を目指す?もうやめよう

直近のことを振り返ってみると、完璧を目指すって、疲れるばかりか、全然効果がないんですよね。99%と99.9%の差は僅かですが、99.9%のための努力は、99%と大きな違いがあります。この努力が報われる時代が確かにあったのですが、近年は世の中の不透明さと変化のスピードに、完璧主義はよりコスト高になっていると言えるでしょう。

以前完璧主義者の方と仕事をする機会がありました。万全を尽くすために調査や対策に完璧を求めるので、実際の行動プランが後回しなんです。仮定を詰めていくのではなく、基礎実験を理論発見のために永遠に行うような感じです。目的が曖昧すぎるので、非常に疲労感が溜まりました。そして、市場のルールの軽微な変更がある場合は、変数が増えて、再調査そして分析なんですね。ビジネス上のスピード感が全くありませんでした。

以前は完璧を求めるって正しいやり方であったと思います。しかし今ではそれでは全く通用しないんです。例えば音楽ストリーミング大手のSpotifyは2010年台に急成長を成し遂げることが出来ました。彼らがサービスを開始した当時は既に、ストリーミングの音楽業界はジャンアン達(PandraやApple Music等)が大きな資本を武器に戦っていたのです。ところがSpotifyは見事にTOM(Top of mind: ストリーミング音楽といえばSpotifyという消費者のブランドイメージ獲得)し、現在では、業界のリーダーなんです。その成功の秘密は、CEOのDaniel EKが「メンバーに出来るだけ早く間違いをしてくれ」という考え方にあったと公言しているのです。後に彼はSpotify Agielという独自の組織運営を確立しています(確立は正しい表現ではなく、今でも進歩を続けているがより正解に近いでしょう)。

数は2012年に公表されている組織構成図です。IT技術部門の開発組織例としては著名で、MBA等では必ず学習するものです。

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完璧と非完璧の差というのは誤解を生みやすい定義です。100%が完璧とすると、99%はだめなんですね。ここからが面白いのですが、小数点を増やして100%に行くほど、工程、すなわちコストが非常にかかります。シックスシグマという言葉を聞いたことがある人がいるかもしれませんが、その基準では100万回の作業でエラーを3.4回に抑えるのです。99%ではダメなんでしょうか?いや8割では?ビジネス開発やマーケティングではそもそも100発100中を狙うかというより、失敗の確率を減らすことや、プランBの準備がそもそも基本になっています。

製造現場では、生産量を増やして、不良品による損失をカバーするという方法と、不良品率を低減して、生産量を確保する手法があります。双方の最適化により、生産量と品質が決まりますが、100%の成功率は存在しないのです。

ではなぜ完璧を目指すより不完全を目指せなのでしょうか?ここには2つ要素があります。

  1. 不完全の意味は、完全ではないが、用をなすレベルを超えていること
  2. 改善のプロセスを早く回すこと

この2つがあって初めて、不完全も生き残れるのです。例えばですが、中小企業がWEBを作って頑張ろうとお思います。完璧な計画が欲しいのですが、なかなかこの計画を策定出来ず、どんどん遅れます。競合は、不完全なWEBだったのが、リリースは早く、どんどん改善して、営業ツールとしては、十分に用を足しています。どちらが生き残れるかは明らかですね。

リンクトインのビジネス活用に応用しよう

この考え方をリンクトインのビジネス活用に応用するのであれば、まず3つが思い当たります。

  1. プロフィールを完璧に仕上げなくても良い
  2. コメントを完璧にしなくてもよい
  3. ポストのレベルを完璧にしなくてもよい

日本の教育はどうしても完璧を目指してしまうのですが、肩の力を抜き、その代わり、量に力を割り振るのです。量のメリットは、こなすことにより、改善方法が見えてくること、訓練になること、短命のポストでは質より量だからです。ですので、最初は行動を起こすことに集中すべき。そのために完璧を目指すのをやめるのです。

99%を超える受講生が、リンクトイン活用で最大の難関はポストを書くことであると述べています。この改題解決には早道がなくて、練習と慣れの問題です。ポストが慣れると次のレベル、例えば質を目指したし、技術的に高度な手法を取り入れたりができますね。最初から最高峰のレベルを目指すのは心構えとしてはとても大事ですが、現実的には使えない考え方です。例えばですが、こちらが私のどうやら最初のポストの様です。2014年で文章は酷いものです。そして書くのに1日かかりました。

MWC参加日系企業、この10項目でMWCで成功できる

そしてこちらが2015年上海のMWCに出展したときにLinkedInにあげたポストです。なんと本文は1行だけ。当時のLinkedInには写真にタグ付けの機能はありませんでした。またハッシュタグは機能していなかったはずです。メンションも無ければ、何もないポスト。LinkedInを利用してのリード開拓には十分活用していましたが、ソーシャルというパワーには当時はまだまだ気が付いていませんでした。

Last day of MWC Shanghai. We have had a lot of A Leads.

最初に踏み出すのは勇気が入ります。リンクトインを活用してビジネスに生かすのであれば、3つのコンビネーション、プロフィール、コメント、そしてポストは当然のアクションポイントになります。であれば、「まずは動く」、そして「動けば結果が出る」というパターンがきっと生まれてくるでしょう。

まずは「やってみる」を強くお勧めします。

リンクトインで「#リンクトイン活用」検索を行うと、科学的なアプローチを中心としたヒントが多く見つかる。