LinkedInはビジネスSNSとは言え、その利用方法は自由です。「好きに使ったらいい」が基本ではありますが、そもそもSNSとの馴染みが薄い世代です。この世代でSNSと言えば、Facebookを利用されている方が多いのではないでしょうか?
海外(私が知っている欧州)では、やはり50代はLinkedInのメインの層ではありません。基本的には上がっている世代ですし、利用方法も違うように思えます。LinkedInで活発なユーザー層は30−40歳程であることが、確か2018年のビジネスインサイダーで公表されていた記憶があります。
この種のデーターはMicrosoft買収後は公表されませんが、ユーザー層の厚さは、他の第3者からの発表でも30−40歳前後となっていますので、納得がいきますね。
50代ですと、社会人としての仕上げの時期で、仕事や会社の状況に関わらず、将来への不安がある人が多いはずです。年金は勿論のこと、子供達の学資負担、社会変革のスピードへ対応しきれないスキルチェンジ、そして勿論健康等、考えてもキリがないですね。
この世代に「LinkedInであなたの社会人としてのビジネスにつながるポストをしましょう」と言っても、ジレンマがあります。どこまで SNSで仕事について書いていいのか、線引きが難しいのです。そして「万が一の事故が起きないように」と保守的な考えが支配してしまいます。これは役職や定年退職前のトラブルを防ぎたいという理由もあるでしょう。
普段からSNSを利用している世代は、この辺りの線引きが上手です。シニア層と比較すると、普段のデジタルメディアへの慣れの違いが大きく出ますね。
アカデミーインが行っている企業研修での例を挙げると、ポストの練習セッションで、ポストの方向性を示すと、「ふーん、OK!」という感じで、若手はポストをその場で書いてしまいます。ところがシニア層ですと、「事例をもっとくれ!」となります。単純に不慣れなので、最初のスタートがなかなか切れないんですね。
ビジネスSNSは継続性が最優先です。そこでシニア層には、一旦ビジネスポストは忘れて、まずは「楽しもう」をお勧めしています。仕事とか、プロフェッショナルとか、ビジネスを作るとかそんなことは一旦横において、発信をしよう(場に慣れよう)ということです。
慣れてきたら、次の段階に進めばいいと思います。幸いなことにLinkedInのポストはフローコンテンツで、流れ去っていってくれますので、あまり気にせずに、練習と思うと良いと思います。続けていると必ず次の段階の時期が来ます。
50を超えた人がLinkedInを利用する目的は何でしょうか?様々な理由があると思います。
- 再就職
- キャリアー維持
- 好きだから
- 何となく
中でも、現実問題として、早期退職、解雇、年収減もあるでしょう。LinkedInはそうならない様に早く始めた方が良いとはいうものの、そのような状況であっても、非常に有効なツールです。現代ではアウトプットが機会創出の決めてになっているので、まずここに慣れる必要がありますね。そして、もっとも大事なのが、継続性です。少しかじってみて結果が出なかったからと言って、諦めるのは大きな間違いです。ここで大きな差が出ます。
私はLinkedInを収入の元にすると決めていまいしたので、それが継続性に課題はありませんでした。文章はプロでもありません。今では随分マシになったのではと自分でも「時々」思ったりします。私にも出来ていますので、誰にでも出来ると思います。全ては動機次第かなと思います。今の生活や人生で幸せなら、LinkedInは不要かもしれませんね。
*フロー・コンテンツの逆がストック・コンテンツです。WEBやブログはこちらに相当します。フローコンテンツであっても、検索対象となる場合がありますので、「どんな発言をしても大丈夫」というわけではありません。
著者紹介: 鎌田保 1967年生まれ スペインバルセロナ在住。MBAで教えながら、MBAの生徒でもあるダブルMBAにチャレンジ中。AcademyInの名で、企業向けそして個人向けにLinkedInのビジネスコーチやコンサルを行っている。総合商社出身、その後スペインでインターネット広告会社を起業する。リンクトインで「#リンクトイン活用」検索を行うと、科学的なアプローチを中心としたヒントが多く見つかる。